栃木県の大麻畑について
全国的にも、大麻畑が多い栃木県では、柵が設けられていません。
他の都道府県の大麻畑では、監視カメラや柵が設けられているのに、なぜ?と思うでしょう。
理由としては、栃木県の大麻は盗まれない実績があるからです。
栃木県の大麻農家の苦労
日本人がアメリカのヒッピーの、精神や願望に影響を受けてしまい、1970年代以降、栃木県の大麻の盗難が相次ぎました。
5件未満の盗難から、10件、20件と毎年増え、件数が多い年になると、1973年の38件にも上りました。
1973年の前年には、高速道路の東北道が開通した年ですので、窃盗犯が栃木県外から車で早く大麻畑に行けるようになったのが原因のようです。
大麻盗難が相次いだので、栃木県の大麻農家は、畑仕事が終わった後、生産者同士で自警団を組織して、毎夜巡回しました。
しかし、日中の畑仕事の疲労がありましたので、毎夜の巡回は限界を迎えます。
そこで、栃木県の大麻農家は、栃木県に要望し、1974年からTHC成分がない大麻の品種の研究が始まりました。
THC成分がほぼ0%の大麻とちぎしろの誕生
窃盗犯が大麻を盗む理由は、THC成分があるからです。
いわゆるハイという状態になりたいからです。また、ハイになれる大麻を売って、一儲けしたかったからかも知れません。
しかし、品種改良された大麻「とちぎしろ」は、THC成分が0.15~0.2%しかありません。
栃木県の大麻農家は、全面的にとちぎしろに変えた1985年には、盗難が2件、翌年には1件を最後に盗難がなくなりました。
とちぎしろという大麻では、ハイにはなれないのです。
栃木県の大麻が自生していても盗難はなし
栃木県の道端で大麻を栽培していても、とちぎしろという品種ですので、盗難がありません。
ですので、「栃木県の道端に大麻が自生しているよ♪」とツイッター、インスタグラム、フェイスブック、ラインといったSNSで知ったとしても、取りに行っても意味がありません。
吸引しても、いわゆるハイには、ならないからです。
また、栃木県の道端に自生している大麻を取りに行って、ハイにはならない大麻を盗んで逮捕されるという二重の屈辱を味わうだけです。
とちぎしろの弱点
大麻は、花粉で遠くに飛んで行く事ができます。
距離としては、50~100mまで大麻の花粉は飛んで行きます。
また、とちぎしろはTHC成分がほぼ0%ですが、THC成分のある大麻と交配すると、とちぎしろはTHC成分がある大麻に戻ってしまいます(先祖返り)。
ですので、栃木県農業試験場ではとちぎしろの種を管理し、栃木県保健環境センターが毎年、生産者のとちぎしろが先祖返りしていないかどうかの試験を行っています。