CBDと厚生労働省の規制まとめ(2025年最新版)

大麻由来のカンナビノイド
初めて買ったCBDオイルです
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厚生労働省がCBDを規制する理由

CBDとは?違法成分との違い

CBD(カンナビジオール)は、大麻草から抽出される成分の一つで、リラックス効果や治療効果が期待されている合法成分です。

しかし、大麻由来の成分であるため、日本では厳格な規制の対象となっています。

厚生労働省がCBDを規制する主な理由は以下の通りです。

1. 違法成分の混入防止
CBD製品には、製造過程で違法成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)が混入する可能性があります。
THCは精神作用があり、日本では麻薬として厳格に規制されています。

2. 消費者の安全性確保
品質管理が不十分なCBD製品の流通を防ぎ、消費者の健康を守るため、厚生労働省は製品の成分分析や輸入時の確認制度を設けています。

3. 医療用大麻との区別
令和7年3月1日の施行では、主に大麻草の栽培に関する規制が変わります。

大麻草から製造される製品の原材料を採取する目的で大麻草を栽培できる第一種大麻草採取栽培者、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第2条第1項に規定する医薬品の原料を採取する目的で大麻草を栽培できる第二種大麻草採取栽培者といった免許区分や、大麻草の種子に係る規制が設けられています。

THCとCBDの法的な違い

THCとCBDの法的な扱いには明確な違いがあります。

THC(テトラヒドロカンナビノール)

  • 精神作用がある違法成分
  • 麻薬及び向精神薬取締法で規制
  • 少量でも検出されれば違法(基準値を超えた場合)

CBD(カンナビジオール)

  • 精神作用がない合法成分
  • 適切に製造・輸入されたものは合法
  • THC含有量が基準値以下であることが条件

2024年12月12日から施行される大麻取締法改正により、日本国内で販売されるCBD製品の規制が従来の「部位規制」から「成分規制」に変更されます。

厚労省が出している通知・ガイドライン(一次資料)

2023年の大麻取締法改正のポイント

2023年12月に成立した大麻取締法改正の主要なポイントは以下の通りです。

1. 部位規制から成分規制への転換
従来の「大麻草の部位による規制」から「THC成分による規制」に変更されました。
これにより、どの部位由来であっても、THC含有量が基準を超えれば違法となります。

2. 医療用大麻の部分的解禁
難治性てんかん等の特定の疾患に対して、医師の処方による大麻由来医薬品の使用が可能になりました。

3. 大麻使用罪の創設
従来は所持・栽培のみが処罰対象でしたが、新たに「使用」も処罰対象となりました。

2024年以降のTHC残留基準について

全ての製品は、常温(15~25℃)における状態の区分で判断します。

たとえばシャーベットのように、凍結された状態で販売されていても、常温で液体となるものは、液体となった状態で判断されます。

厚生労働省が定めたTHC残留限度値は製品形態により以下のように設定されています。

油脂・粉末:10ppm

  • CBDオイル
  • CBDパウダー
  • CBD配合サプリメント(粉末状)

水溶液:0.1ppm

  • CBD配合飲料
  • 液体サプリメント(水溶性)

その他:1ppm

  • CBDグミ
  • CBD配合化粧品
  • その他の形態

12月12日に施行される改正大麻取締法に関連して、厚生労働省は10月4日、関係政令で設定した、THC(テトラヒドロカンナビノール)の上限値について、詳細を示した通知を発出した。

CBD製品を扱う企業・個人が注意すべき点

輸入時の非該当確認制度とは?

麻薬取締部では、『CBD関連製品の輸入を検討中であり、その製品が麻薬であるか否かの判断がつきかねる方等』を対象に、通関前に確認(麻薬非該当性確認)を行います。

非該当確認制度の概要

  • 任意の手続きであり、法的義務ではない
  • 輸入前に製品が麻薬に該当するかを確認できる
  • リスクを軽減し、安全な輸入が可能

確認に必要な書類

  1. 製品の詳細な成分表
  2. 製造方法の説明書
  3. 第三者機関による成分分析証明書
  4. 製造業者からの証明書

確認対象製品
CBD(カンナビジオール)、CBN(カンナビノール)又はCBG(カンナビゲロール)を含有する製品を言います。

販売サイト・広告で気をつけるべき薬機法

CBD製品の販売や広告においては、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)への配慮が必要です。

薬機法違反となる表現例

  • 「病気が治る」「症状が改善する」等の医薬品的効果効能
  • 「FDA承認」等の海外での承認を強調する表現
  • 具体的な疾患名を挙げての効果の標榜

適切な表現例

  • 「リラックスタイムに」
  • 「日々の健康習慣として」
  • 「ウェルネスライフをサポート」

広告・販売時の注意点

  1. 医薬品的効果効能を謳わない
  2. 体験談であっても効果を暗示する内容は避ける
  3. 成分の安全性データを明記する
  4. 適切な摂取方法・注意事項を記載する

実際にあった規制・摘発の事例

自主回収されたCBD製品例

近年、THC含有量が基準値を超えたCBD製品の自主回収事例が相次いでいます。

主な回収理由は以下の通りです。

回収理由の主なパターン

  1. THC含有量が基準値を超過
  2. 表示と実際の成分含有量の相違
  3. 製造過程での汚染
  4. 輸入時の書類不備による再検査結果

回収対応のプロセス
企業が製品回収を行う際は、以下の手順を踏む必要があります。

  • 厚生労働省への速やかな報告
  • 販売先への回収通知
  • 消費者への公開告知
  • 原因究明と再発防止策の策定

CBDオイルに違法成分混入→業者処分例

麻薬を含む植物片のようなものを「合法」と偽って客に販売した疑いで、20代の男性が逮捕されました。

男性は、大麻由来の合法成分である「CBD」を扱う店を経営しており、商品の一部は男性自らが調合して作り、

摘発事例の傾向

  1. 無許可製造・調合:適切な許可なく CBD製品を自作・調合
  2. 意図的な違法成分混入:効果を高めるため違法成分を添加
  3. 成分表示の虚偽:実際の成分と異なる表示での販売
  4. 輸入手続きの不備:非該当確認を経ずに違法製品を輸入

処分の内容

  • 麻薬及び向精神薬取締法違反での逮捕・起訴
  • 営業許可の取り消し
  • 罰金刑または懲役刑
  • 民事上の損害賠償責任

事業者が取るべき対策

  1. 信頼できる供給業者からの調達
  2. 定期的な第三者機関での成分分析
  3. 適切な品質管理体制の構築
  4. 法規制の最新動向の把握

まとめ|厚生労働省の動向と今後の見通し

2024年12月12日に施行された大麻取締法改正により、CBD業界は大きな転換点を迎えました。

改正後は、CBD製品に含まれるTHC(テトラヒドロカンナビノール)が基準値を超える場合、「麻薬」とみなされて取り締まりの対象となります。

今後の規制動向

短期的な動向(2025年前半)

  • THC残留基準の厳格な運用開始
  • 違反製品の摘発・回収事例の増加
  • 業界全体の品質管理レベル向上

中長期的な見通し(2025年後半以降)

  • 医療用大麻の段階的拡大
  • 国内栽培・製造業者の参入促進
  • より詳細なガイドラインの策定

事業者・消費者への提言

事業者の方へ

  1. 最新の法規制情報を常に把握する
  2. 品質管理体制の強化と第三者認証の取得
  3. 適切な輸入手続きの遵守
  4. 薬機法に配慮した広告・販売活動

消費者の方へ

  1. 信頼できる販売業者からの購入
  2. 成分分析証明書の確認
  3. 過度な効果効能を謳う製品への注意
  4. 異常を感じた場合の速やかな使用中止

厚生労働省の CBD規制は、消費者の安全性確保と適正な市場形成を目的としています。

事業者・消費者双方が正しい知識を持ち、適切な対応を取ることで、健全な CBD市場の発展が期待されます。

規制の詳細や最新情報については、厚生労働省麻薬取締部の公式ウェブサイトや、各地方厚生局の麻薬取締部にお問い合わせください。

法規制は随時更新される可能性があるため、定期的な情報確認が重要です。

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